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2025.08.27

おでかけ子ザメとかいのおともだち

ふしぎな雲に誘われて
見慣れた町をとびだして
満員電車で

転がされながら着いた「とかい」


そんな子ザメちゃんの

おでかけを見守るために
まだまだ夏真っ盛りの8月に
劇場へ足を運んだ


その「おでかけ」はかわいさに満ちていた。


そもそも子ザメちゃんは存在がかわいい。
風呂敷を背負った

もちもちのサメというだけでかわいい。


独特な子ザメ語を話すため、

何を言っているのか

ところどころわからない。
そんなところもかわいい。
そんな子ザメちゃんが

「おでかけ」をするのである。
かわいくないわけがない。


だが、かわいいのは

子ザメちゃんだけではない。
出会う人、出会う人、皆さんかわいい。


そして優しい。
優しすぎて泣けてくるぐらいである。


「知らない人について行ってはいけません」

という理論は、

この世界に限り意味をなくすらしい。


通勤中に勝手に

鞄に入り込んでいた子ザメに、
水を用意してくれる人など

どのくらいいるだろうか。


身もだえていると、

時間はあっという間にすぎていく。
子ザメちゃんが

いつもの町へ帰るときにあふれてきた涙。
それは1つの季節と

楽しい時間が終わる寂しさ。


ああ、夏が終わる。


入場者特典という名の

おでかけのカケラを持って劇場を出る。
日が暮れて涼しくなった風が髪をなでる。
夏のおもいでを持って秋がくる。


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